Web3とは何か?(その5)NFTへの誤解

 前回は、ファンジブルトークン(FT)、暗号資産、トークンについて説明しました。

 今回は、ノンファンジブルトークン、NFT(エヌエフティ)について解説していきます。 

前回のブログ「Web3とは何か(その4)トークン編」はこちらをクリック

ノンファンジブルトークンとNFTとの違い

 ファンジブルトークンとは、「代替可能な」資産のことであり、ビットコインなどの暗号資産はファンジブルトークン(FT)に分類されます。

 それに対して、ノンファンジブルトークンとは「代替不可な」資産のことであり、代表的なものとしては画家の直筆の「絵画」があげられます。まったく同一のものは存在せず、他のもので代替できません。それゆえに希少性があるのです。

 この概念をブロックチェーン技術を利用することで「デジタル上での唯一性」を実現したのが、NFT(非代替性トークン)です。各NFTには、他のNFTと区別される識別子がつけられており、作品の制作者や過去の所有者の情報なども、全て記録されています。

 簡単にいうと、NFTとは、ブロックチェーンに紐づいた所有権付きのデジタルデータのことです。

 因みに、NFTはブロックチェーン上のプログラムであるスマートコントラクトにより発行されます。 

 ●NFTの活用例 

 ゲーム、アート、音楽、動画、ファッション、トレーディングカード、会員権、不動産など 

【NFTの特徴】

・代替不可であるため希少性がある

・所有するNFTを自由に取引可能

相互運用性がある。例えば、大半のNFTは「ERC721」という共通の規格で発行されているため、この規格に準じているマーケットプレイスであれば原則どこでも取引が可能

・NFTに様々な付加機能を追加可能(=プログラマビリティ)。例えば、売買の度に1次創作者にロイヤリティが入るように設計することも可能

NFTへの誤解

 NFTについて、皆さんが勘違いしていることがあります。それは、必ずしもNFTの全てのデータがブロックチェーンに紐づいているとは限らないことです

 例えば、アートのNFTであれば保有者情報画像などのデータがあります。ただ、ブロックチェーンに一度に保存できるデータ量が小さいことや、コストの関係から、データ容量の大きい画像をブロックチェーンに保存するには、技術的、経済的なハードルがあります。(コストについては、また次の機会に説明します。)

 このため、現在、ほとんどのNFTが画像データをサーバーで管理しています。ということは、もしサーバー上の画像データが消えたら、NFTの画像データもなくなります

 NFTは画像データの管理方法によって、次の2つに分かれています。

 オンチェーンNFT   ▶ 画像データをブロックチェーン上で管理するNFT               

 オフチェーンNFT   ▶  画像データをサーバーのデータベースで管理しているNFT ☚ほとんどこれ

 

 因みに、画像データを含め全てのデータが保存されているNFTは、フルオンチェーンNFTといって現在数えるほどしかありません。ただ、NFTの趣旨を考えると、今後、フルオンチェーンNFTは増えてくるかもしれません。

※2023.6.10追記 これまでのNFTはイーサリアムを基盤とするものが主流でしたが、最近ではビットコインを用いたフルオンチェーンNFTである、ビットコインNFT(Ordinals/オーディナルス)が注目を集めています。

暗号資産とNFTとの違い

 NFTは非代替性トークンといって、ブロックチェーンで発行された唯一無二のデジタルデータと説明しました。

 では、ビットコインなどの暗号資産とNFTは何が違うのでしょうか?

 暗号資産は、他の暗号資産や現金と交換することができ、「代替可能な」通貨として使用可能です。

 一方でNFTは直接的に通貨としては利用できませんが、「代替不可な」デジタルデータです。ただ、このデータ自体に資産価値を持たせることができます。

 つまり、暗号資産とNFTの違いは、代替性の有無です。

まとめ

 以上をまとめると、次のように整理することができます。

・ノンファンジブルトークンとは、絵画などの「代替不可」な資産

・NFTとは、ブロックチェーン技術を利用することで「デジタル上での唯一性」を実現した非代替性トークン

・NFTはブロックチェーン上のプログラムであるスマートコントラクトにより発行される

・NFTは画像データの管理方法によって、オンチェーンオフチェーンがある

・暗号資産とNFTとの違いは、代替性があるかないか

 ●NFTの活用例 

 ゲーム、アート、音楽、動画、ファッション、トレーディングカード、会員権、不動産など 

【NFTの特徴】

 ・希少性

 ・取引可能性

 ・相互運用性

 ・様々な付加機能を追加可能(=プログラマビリティ)

 次回は、DiFi(ディーファイ)と呼ばれる分散型金融について解説していきます。

※自社でWeb3が活用できるか知りたい方はお気軽にお問合せください。

https://mentai-thunder.com/contact/

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